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この先も価値あるサービスデザインを提供し、
「最良のUX」を実現していきます。

2021年のフェンリルSD部の取り組みについて

2021年もまもなく幕を下ろします。昨年に引き続き、コロナウイルスが猛威を奮った1年でした。感染者数も減りつつあり、かつての日常を取り戻し始めたかに見えたところで、新たな変異株の登場。どんどん変化していく社会に、企業も素早く対応し続けなければならない、という当たり前のことをあらためて認識させられています。

フェンリルSD部もこのコロナ禍においては、正解がわからないことへのチャレンジと検証の日々を送っています。その中で2021年は、戦略策定やサービス企画などの上流工程から関われるプロジェクトが大幅に増えました。これらのプロジェクトを通じて、いかに質の高いアウトプットを出せるかということ以上に、プロセスそのものが大きな意味を持ち、そして大きな価値を生み出すということを再認識させられた1年でもありました。

フェンリルは長らくアプリ開発の現場で何百ものサービスの誕生に関わってきました。機能性や品質の高さによってユーザーを多く獲得できたサービスがある一方、それらが十分備わっていたにもかかわらずユーザー数が伸び悩み、最終的にクローズしてしまうものも少なくありませんでした。私たちはUXデザインを得意とし活動していますが、その活動の中心となる人間中心設計(HCD)プロセスを導入し作り上げたサービスでさえそのような状況に陥ってしまいます。

いくつものプロジェクトをご一緒させてもらっている私たちとしては、サービスの成功には、そのサービスを実現するためにどのようなプロセスを経たかということ以上に、企業全体でどのようにそれらのプロセスに向き合っているかが重要である、と考えています。

ユーザーの変化や市場の変化を組織のあらゆる人間がキャッチアップ可能で、さらにそれを即座にサービスに反映できる体制が取れているかどうか、部署間のスムーズな連携、社内のフローや制度を整備する必要性、作り手が熱量をもってサービス開発に向き合えているかどうか、その熱量を冷まさずにユーザーに届けることができているかどうか。

現場のサービス開発チームだけでなく、企業全体が同じ意識の元で効果的、効率的に動けることが重要です。
「顧客起点のDX」の本質

最近フィーチャーされているDXというワードは、デジタルによって、まさにそういった変化に強い組織を作ることが目的ではありますが、単にデジタル化を推し進めるのではなく、顧客とのタッチポイントを起点にして、企業側の業務を見つめ直す「顧客起点のDX」が私たちの考え方に近いような気がします。

例えば、顧客の体験をより良くするために非効率なインタラクションをデジタルで効率化する、顧客の待ち時間を減らすためにいままで時間がかかっていたトランザクション処理を高速化する、より顧客サービスに力を入れられるように使いにくい社内システムを刷新する、ワークライフバランスを保ち心身健康な状態でそのハピネスを顧客に提供するためにリモート環境を整える、など、今までとやっていることは同じでも、その考え方を顧客起点にすることで、全てをサービスの競争力に直結させることができるのではないでしょうか。

ところで、顧客起点といえば顧客の課題を見つけ出し、それを解決できるサービスを提供するというイメージはありませんか?

同じUXデザインやHCDのプロセスを経ているのに成功したサービスと失敗したサービスがあるということのヒントがまさにこの「顧客起点」の捉え方にあるのではと思います。

映画にもなった話ですが、ある男性がインドにおける女性の生理に関する問題を見つけて、インドに生理用ナプキンを広めました。課題を見つけ出し、幾度も試作品の開発とテストを重ねたそうです。おそらくこの男性にはUXデザインの知識はなかったでしょう。しかし、やっていることはUXデザインそのものでした。本当に解決したい、解決すべきということに多大な熱量を注ぎ込む人にとっては、必死でユーザーのことを考え、観察し、試作品をつくり、本当に問題が解決できそうかテストを繰り返すことは当たり前なのです。

提供者の独りよがりに見えるサービスや製品は、顧客の問題をどうしてもなんとかしたいという情熱が欠けている組織によって生み出されてしまうのではないか、そう考えると、そのような組織にプロセス先行でUXデザインやHCDの考え方を導入しても上手くいかないはずです。

「顧客起点のDX」、この顧客起点という言葉に囚われすぎず、自分たちがなぜそれをやりたいのか、やるべきなのか、そしてどう取り組むべきかをあらためて見つめ直すことが必要です。そして、そこで湧き上がった内在的動機、熱量を原動力にし、顧客/ユーザーとのさまざまなインタラクションを通じてサービスを作り上げていくことが「顧客起点のDX」なのだと思います。

サービスの提供において重要なのは、人間中心であることです。そこには、顧客だけでなく、提供者側の企業の従業員ももちろん含まれています。提供者の想いと顧客の想い、両者が交わるところにサービスがあるという考え方は、フェンリルのSD部の活動の基本になっています。私たちはこれを「サービスデザイン」と呼んでいます。
サービスデザインで新しい価値を創造へ

先日プレスリリースを配信させていただきましたが、てのりのという保育動画配信アプリを提供しているサンロフト様との共創プロジェクトを現在進行させています。合宿やワークショップなどの共同ワークを通じ、チームの凝集性、サービスへの共感度を高めつつ、サービスのあるべき姿の再定義からスタートしています。詳細はプロジェクトを担当しているフェンリルSD部柴田の記事を読んでいただきたいのですが、このプロジェクトこそサービスデザインの良い事例になると考えています。

UX、CX、DX、EXなどいろんなXがメディアを賑わせています。私たちにとっては、その違いはさほど重要ではありません。いずれも目指すところは顧客と企業の長期的な関係性の構築であり、それをサポートすることがフェンリルの役目であるからです。

来年はプロセスそのものにももっと価値を感じていただける一年にしていきたいと考えています。末長いお付き合いをどうぞよろしくお願いいたします。
デザインセンター 副センター長 兼 SD部部長
坪内 陽佑

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